「んっ…んんん…ぁ……っ!」 触れるか触れないか…そんな微妙な感覚が、胸の先端から伝わって 知らずのうちに私は声を上げていた。 「あ、は……新子ちゃん、可愛い、よ……うん…♪」 その微妙な感覚の発生源、私の胸で遊んでいるのは遼子ちゃんだ。 やがて彼女の顔が近づいてきて―、 「ぁ…む、ぅ…ちゅ…」「んぁ……っ…む…ぅ」 唇が唇で塞がれた。ぬるり、と遼子ちゃんの舌が私の舌に絡み、吟味するようにゆっくりと動く。 本来なら気持ち悪いはずのその行為に、意識が段々薄くなって…―― (何で、こうなったん、だっけ……) …薄くぼやけていく意識の中で、事の始まりを思い出していた。 アルバイト先で知り合ったユーザから「たまには普通に遊ぼうよ、ひーゅん抜きで」と誘われたのだ。 で、行ってみたら遼子ちゃんが居て、嬉しくなってはしゃいだ後に、出てきたジュースを飲んで…。 …そうだ、その後……急に眠くなって。目が覚めたら、うっとりしてる遼子ちゃんとユーザが… 『おっと、気持ち良いのはわかるけど、寝ちゃーだめだぞ』 後ろからユーザの声がして、直後にピシャ、と景気のいい音が響いた。 「いたっ!?」 急速に意識が戻ってくる、と同時にユーザが引っ叩いたお尻がじんわりと痛み出す。 「もう…ユーザぁ…だめだよぅ、新子ちゃんいじめちゃあ……」 ユーザを咎めるように、遼子ちゃんの声が聞こえて。 「でも…、そんな新子ちゃんも…可愛い、から好き……ふふ」 耳元でそう囁いた次の瞬間、耳が熱くなった。 「え? …う、あ、…遼、子…ちゃ」 「んぅ…耳も…可愛い」 数秒かけて、なんとか状況を理解する。遼子ちゃんが執拗に私の耳を― 「…ひゃ、ぁ…う」 「甘噛みー…ふふふー」 不意に耳を甘噛みされて、思わず声が出た。 慌てて口を塞ごうにも、手は後ろでユーザにがっちり押さえられていて、そうすることも叶わない。 くちゅ、ちゅぷ、と水音がはっきりと聞こえて…それがものすごくいやらしく。 「新子ちゃん、顔…真っ赤♪」 遼子ちゃんがふふ、と笑いながら、首筋を爪先でつぅっ、となぞる。 まただ。またあの“触れるか触れないか微妙な感覚”に思わず、今度は息を飲む。 怖くないよ、とあたしは優しく言ってから、新子ちゃんの頬に手を当て引き寄せ、口付けた。 彼女は泣きそうに、だけど恥ずかしそうに真っ赤にした顔であたしを見つめている。 まるで、普段の彼女から想像も出来ない――本当に、年頃らしい、中学生らしい顔だ、と思った。 もう少し弄めても…いいよね? 好きだし。 「ユーザがね…『新子も入れて三人で遊ぼうか』、って言ってくれたんだよ」 言いながら、さっき自分の涎で濡らした方の耳に触れると、「ふぁ」と新子ちゃんが声を上げる。 「何して遊ぶの?、って聞いたときに返って来た答えにはびっくりしたけどね? …ふふっ」 互いの上着はもう脱がせてあった。ので、シャツをたくし上げて肌に触れる。 先は服の上からだったけれど、今度は直…に。 普段新子ちゃんが「無い胸」と言ってるその胸の真ん中で乳首が、まるで存在を主張するかのようにぷくりと膨れていた。 「あたしは…ね、新子ちゃん…好きだよ? 素直な様で、素直じゃないところとか、全部…」 囁くように言いながら、顔を彼女の胸元へ近づけて―ちゅ、と優しくキスをすると、 微かに、ため息をつくように新子ちゃんの声が漏れる。